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2008年5月28日 (水)

読売テレビ開局50年記念ドラマ「鄭蘋如という女」

なぜかふと思いたって、ひさびさに「鄭蘋如」(テンピンルー))でグーグル検索をかけてみた。ここのブログも上位に出てくる。そして発見した。某プロダクションの所属俳優紹介のページ。そこには、鄭蘋如(テンピンルー)が主役のテレビドラマがついに日本で制作放送されるということが書いてあった。風の便りにそんな情報も少し入っていたのだが、主役を張る女優さんの紹介ページに書いてあったので、ようやく真実味が出てきた。読売テレビ開局50年記念ドラマとして、「鄭蘋如という女」というタイトルの撮影が5月から進んでいるらしい。http://www1.odn.ne.jp/takaseproduction/taksepro%2022%20kocyu%20topics.htm

半年ほどまえの発表で、中国の四川省成都にあるプロダクションが中国国内向けに、30話のテレビドラマを作る、というのは中国語サイトにいっぱい出ていた。場所が場所なだけに地震で制作が順調に行くのか心配であるが、このドラマの中国人監督はピンルーの日記を入手しており、Lust, Cautkionのワンチアチではなく、本当のピンルーを再現すると意気込んでいる。日記を読めるのはうらやましい。しかし、日記に真実を記してあるかどうか。プロのスパイ教育を蘭衣社から受けていたピンルーが日常の行動をドキュメントに残すだろうか、という問題はあるだろう。また、この監督、どうやら普通に抗日映画を得意とする監督らしい。ありきたりのと言っては失礼だが、ありがちな抗日烈士の愛国ドラマになるのではと予想している。

(2011年2月20日追記:この中国でのテレビドラマの話だが、許洪新氏によれば、この監督が日記を入手したという話は全くの嘘で、番組も制作できなかったとのことだ)

一方、読売テレビの方は日本人の脚本になるだろうから、ぜひとも単純な抗日烈士の悲劇、で終わらせず掘り下げて描いてほしいと思う。一人の人物に一つの真実しか無いはずなのだが、それが歴史となった瞬間に後世の読み手による想像力の競争となる。歴史とは恐ろしいことに、欠席裁判の裁判官席に勝ち誇ったように座る者たちによる想像力、創造力、さらには時の権力者による創作、の産物と言える。歴史を扱う者には、真実に限りなく近づく努力は当然のこととして、その対象とした人物への限りない愛情が不可欠だと思う。かく言う私も、ピンルーについてのブログ記事は、愛情不足からか、最初の文章はなってなかった。ちょっと読んだ本の焼き直しにすぎなかった。一度全部削除して、ピンルーに関するありとあらゆる史料を漁り、後日ゼロから書き直した。今後も新たな情報を入手次第書き直す。

はっきり言って鄭蘋如はある意味、李香蘭より重いテーマである。今度のドラマ、どんな脚本になるのだろうか。個人的には大変楽しみだ。

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