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2009年1月の1件の記事

2009年1月26日 (月)

李香蘭の映画放送予定(チャンネルネコ)

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CS放送のチャンネルNecoでは、2月に「名画THE NIPPON」という特別企画を組んで李香蘭の特集を行うようだ。ケーブルテレビかスカパーで視聴出来る方はお見逃しなく。

李香蘭主演映画は、

「蘇州夜曲」(「支那の夜」)
「蘇州の夜」
「私の鶯(うぐいす)」

の3つ。

そして、CS初登場として上戸彩のドラマ「李香蘭」が放送される。地上波では残念ながら全国放送ではなかったが、有料とはいえこれで全国カバーとなる。Photo

各放送日程と開始時間は下記。

「蘇州夜曲」 2月5日 7:50 2月12日 6:00 2月20日 8:00 2月23日 6:00 
「蘇州の夜」 2月6日 7:50 2月11日 6:00 2月17日 6:00 2月27日 10:00 
「私の鶯」 2月4日 8:00 2月10日 9:40 2月18日 6:00 2月24日 15:10

「李香蘭」満州編 2月1日 23:00 2月7日 13:00 2月18日 13:00
「李香蘭」上海編 2月7日 15:20 2月8日 23:00 2月19日 13:00


「蘇州夜曲(支那の夜)」については当ブログ2008年8月3日の記事を参照ください。テンピンルーの事件と無関係だとは言い切れないところがあり、その観点からも注目したいところ。「蘇州の夜」とともにかつてビデオ販売されていたようだが、かなり前に絶版になっており現在は入手困難な状態。この二作品ともに大変貴重な放送だと思います。

さらに「私の鶯」は完成にこぎつけたもののついに劇場公開ができなかった作品。山口淑子著「李香蘭を生きて」によると、制作に16ヶ月の歳月をかけ当時のお金で25万円の巨費を投じ、日本人の作った最初の本格的音楽映画だった。多数のロシア人俳優が出演し、演奏はやはりロシア人のハルビン交響楽団が受け持った。放送では李香蘭のリリックソプラノが聴けるはずだ。

映画の完成は昭和19年で、日本の敗戦がほぼ決定的になっていたころだ。そのような時に敵性音楽とされたオペラがふんだんに使われたこの映画は検閲を通る見込みが無くなってしまったようである。

李香蘭の名声を決定づけた「萬世流芳」の満映側責任者であった岩崎昶(あきら)、そして戦争賛美映画を作らなかった監督島津保次郎の企画による「私の鶯」。島津は日本の敗戦を予見していた。その上で「このままではアメリカが日本を占領したとき、日本の映画人は戦争宣伝映画しか作らなかったと言われてしまう。私たちは芸術映画を作って残さなければならない」と語っていたらしい。


「李香蘭を生きて」には「私の鶯」の後日談が書いてあった。撮影中、通訳をしていたロシア人の一人がソ連のスパイだった。李香蘭が日本人だと知っていて、行動を監視していた。さらには、日本の特務機関のスパイもスタッフに入り込んでいた。李香蘭だけでなく、ロシア人俳優や岩崎、島津らの言動をマークしていたようだ。シビアな時代に作られた幻の映画である。


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